(社)調布青年会議所 ホームページへようこそ!  2010年度スローガン感謝と共に新たな一歩 〜個々の『勇気』から得る確かな変化の実感〜
2010年調布JC
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(社)調布青年会議所



2010年度(社)調布青年会議所

理事長所信

はじめに

1949年、戦後の混沌とした時代に東京の48名の若き青年達が集い日本で始めて青年会議所が立ち上がりました。それから21年後の1970年、調布の若き18名の志士達が集い、調布に1つの光を落としてくれました。

(社)調布青年会議所の設立目的に書いてある一文です。

本会議所は、指導者訓練を基調とした修練と社会奉仕活動により社会・産業経済に関する諸問題を調査研究し、真に豊かな生活の実現を目指して快適で活力ある地域を創造することを目的とする

それから40年経った今、その光は年輪の様に何十にも輪光を広げ、調布のまちを包もうと努力をしているのです。その光の11つは、先輩方が積み上げた大切な時であり、想いであります。その光を我々はしっかり継承し、広げていくことが現役メンバーとしての責務であり、それを忘れ、個々の想いだけで進んでしまうことや、自己満足だけで進んでしまうと、輪光が形を崩してしまうのです。

2010年度、我々は設立目的から事業の本質を見直し、これからの10年後、20年後、調布のまちのあるべき姿を考え、輪光を継承していかなければならないのです。

40周年を迎えるにあたり

(修練から生まれる奉仕の心)

近年、日本人の多くは個々の時間を尊重することに偏り、人とのコミュニケーションを嫌がり、辛い事から逃げ、目先の楽しさに心を奪われ、興味の無い事には見向きもせず、自分さえ良ければいいと考える人が増えてきています。人は人と接することにより、自分の愚かさや心の痛みを知り、人を敬う心を覚え、辛い事に自ら挑むことで自分自身の殻を破り、新しい自分自身に出会い、本来であればその出会いが人間を成長させていくはずが、逆行を歩む人々が世に増えてきたことにより、「日本人の心」つまり「日本人の精神」が失われつつあるのです。だからこそ我々は(社)調布青年会議所を作り上げた先輩達の「日本人の心」を40年と言う節目の年だからこそ、しっかり見つめ直し、修練(辛い事)から学ぶ大切な経験を勉強していかなければいけないのです。時には自分の為にならない事でも一生懸命やり、時には興味の無い事も一生懸命やる。そうした行動から、やがて人の為になる奉仕の心を磨くことが40周年を迎える我々メンバーにかせられた責務であり、見直す機会なのです。

行動こそ力なり

(まちを創造し、運動を起こす力)

戦後日本経済は加速的な発展をし、東京オリンピックを境に東京のまちは様変わりをしてまいりました。それから46年の歳月が経ち、当時の計画が今尚残る調布では、発展したくても出来ない商店街や、用途地域の商業エリアが狭く、構造物の制限地域が中心市街地に多くあり、その為土地の値段や家賃の高騰により個人商店が減少し、古くからあった街並みが、大手フランチャイズの進出により様変わりをしております。便利になった反面、魅力が失われつつあるようにも思えるこのまちを、我々は目を向けていかなければならないのです。

今までは、行政主体で行なって来た調布のまちづくりですが、今では市民の声を聞き、そしてそれを反映しようとしている行政がおります。ですが、現実的には一部の市民の声しか反映されず、本当に市民が思うまちづくりが出来ているのでしょうか。住んでいる市民の理想のまちは何なのか?今後このまちには何が必要なのか?このまちにあったビジョンで、我々がもっと将来を見据え、まちづくりの一助となり、市民が誇れ、そして子どもたちが大人になっても住んで居たいと思えるようなまちを創造し、それを形にしていく事が、10年後、20年後の子どもたちに素晴らしいまちを残していく事が出来るのです。生まれ育ったこの我がまち調布を、素晴らしい形で後世へ残していく事が、我々の責務なのです。

地域経済発展の一途に

(今こそ真剣に考え取組む力)

2008年のリーマンショック以降、世界不況の波がこの日本にも上陸し、その結果、企業倒産・リストラなどが日本中を襲いました。調布でもその波に襲われ、多くの企業に影響が及び、苦しい時代が訪れてきたのです。ですが、いつまでも後ろ向きでは地域経済の発展には結びつかないでしょう。いつでも前向きに挑戦していく事で、地域経済の発展の機会を作り、そこから産業が生まれ、微小ですが経済が回りだすのです。

調布のまちは今、様変わりをしている最中です。だからこそ、今、私たち若者が手を取り合いやれることは何か?このまちには何が必要なのか?我々で地域経済発展の為に何か出来ないかをすぐにでも考えていかなければならないのです。「映画のまち」「そばのまち」「鬼太郎のまち」様々な呼び名のある我がまち調布は、ちょっとしたきっかけで変貌できる材料があり、スパイスを我々が入れることで素晴らしいまちへ変わることでしょう。まちづくり=経済発展という形をしっかり考えながら、まちづくりで行なう地域設計、そこから生まれる地域経済の発展を活かしながら、我々はしっかりとした地域経済再生へのグランドデザインを描いていかねばならないのです。

未来ある子どもの純粋な笑顔

(大人としてしっかり考える力)

私たちが、子どもの頃を思い浮かべて見てください。多くの自然があり、子どもたちで、広場で遊び、近所の方々が子どもたちを見守り、誰でも挨拶でき、悪い事をすれば学校でも怒られ、正座をさせられる環境だったと思いませんか。しかしながら、現在では全てがそうではありませんが、子どもたちが家に籠り、ゲームを与えられ、将来の為に本人の意思とは関係なく塾通いをさせられ、学校では教師が怒ったら体罰だといい、その事から親に気を使い、悪い事をした生徒を怒らない教師、不祥事は隠し自分の立場を考えるだけの大人達。情報社会故に、周りがそうだからいいのだと感じてしまっている大人がいるからこそ、ずれが生じ始めているようにも感じられます。人の心を敬える精神、生きていくうえでの協調性、善悪の区別はテレビやネットでは養えない大切な日本の文化であり、親から子へしっかり受け継がれていかなければならないものです。

我々は日本人として継承されるべき「大切な何か」をどこかに忘れてきているように思える今だからこそ「大切な何か」を我々はしっかり見出し、青年会議所で行なう青少年健全育成事業として、継続して行なっていかなければならないのです。大人や親の目線で物事を考えることも大切ですが、子どもの目線でたまには物事を考えてみると、そこから子どもたちの心の叫び声が聞こえてくるかもしれません。子どもたちの心のそこから生まれる純粋な笑顔、それを絶えないまちを目指し運動を行なっていかなければならない時代なのです。

地域を引っ張る人間力

(個々の勇気から得る大切な力)

まちづくり・青少年・産業経済の発展を主に事業を行なう我々は、いかなる時でも、リーダーシップを取り、率先して行動する人間を育成しなければいけません。天性でリーダーシップのある人はいつでも取れますが、そうではない人は機会が無い限り中々身につけることが出来ない、それがリーダーシップです。実践と経験を積み上げることで人は変わり、リーダーシップに自信の無い人でも、率先してリーダーシップを取れる人間になることでしょう。しかしながら、普段の生活の中では中々実践の機会が無く、勉強をすることが出来ないのが現実です。その中で我々青年会議所では、1年を通じ様々な事業そして役職を経験することで、リーダーシップを自然と学ぶことができる組織なのです。但し、組織で機会を作っても、「勇気」が無くその機会を望まない人は、実践でリーダーシップを勉強する事が出来ません。「勇気」を持ち、何事にも前向きに挑み、そこから学んだ経験を会社や地域でいかせる様になれれば、明るい豊かな社会に近づけるかと思います。個々の固い殻を破り、人間力を向上させることにより、様々に変化できる機会を持っている我々は素晴らしい環境で運動を行なっており、大切な機会を一つ一つ大切に生かすことで、自然と地域へ足が向き、地域を愛するがゆえに地域へ根ざしたリーダーシップを養っていくのです。

地域に眠るダイヤの原石

(私達の原点、それが人の力)

我々青年会議所は、会員拡大運動を毎年行なわなければなりません。それは、20歳〜40歳までしか青年会議所にいられない事と、会員自らの会費で事業を行ない、組織を運営していかなければならないからです。誘っても、すぐに入ってくれる人は現実的にいません。ですが、青年会議所自体の魅力、人との繋がり、色々なものが重なりそれが伝わったときに入会に結びついているのです。その重なりをもっともっと作る為に、2010年度は社)調布青年会議所メンバー全員で拡大を行なって行く事を宣言致します。

未来ある人の為に組織を存続させることが大切であり、その事により我々の運動を地域に継承させていく事ができるのです。50周年そして100周年を迎える為に、私たち一人一人の努力で、一人でも多くの人に関わりをもって頂くきっかけをともに作っていきましょう。

おわりに

2010年度は40周年という節目の年でもあり、わんぱく相撲東京都大会の開催、そして、公益法人制度改革の実務に入る年でもあります。子どもたちが全国大会出場を夢見て、真剣に挑んで来るわんぱく相撲東京都大会に必要な「おもてなしの心」、そして40周年式典でも、全ての参加者の皆様に「おもてなしと感謝の心」をメンバーと共に養い、共に苦労し、成功させるという鉄の意志と結束で望んでいきたいと思います。

最後になりますが、人は、人によって磨かれます。小さい箱の中だけでは決まっただけの人にしか磨かれません。可能性のある大きな箱に足を踏み入れ、多くの人に出会うことにより、人はもっと大きく磨かれます。ある人は、仲間と言う力で磨かれ、ある人は事業で磨かれ、ある人は経験で磨かれます。その磨かれた財産は、自らが経験しなければ得られない貴重な財産であり、一歩目を「勇気」もって進むことで、素晴らしい財産と経験が手に入るのです。青年会議所を楽しむだけでなく、自分自身の修練の場として共に2010年度、人生の中に必ずある「必要な冒険」を大いに描き、光かせ、未来の自分を、そして我々のふるさとを明日に向けて共に切り拓いていきましょう。



2010年度 社団法人調布青年会議所
第40代理事長 渡辺 弘樹